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勤怠管理の保管期間は原則5年|経過措置の3年や罰則を解説

タイムカードや出勤簿などの勤怠管理の書類は、労働基準法によって保管が義務づけられています。保管期間は、原則5年です。ただし、現在は経過措置が設けられており、当面の間は3年間の保管でも問題ありません。

とはいえ、「5年間保管」と聞いただけでは、「いつから5年を数えるのか」「退職者やアルバイトの記録も保管が必要なのか」「紙で保存しなければならないのか、それともデータでもよいのか」など、実務上の疑問を持つ方も多いでしょう。

そこでこの記事では、保管期間の起算日の数え方、保管が必要な書類と対象者、保管しなかった場合の罰則、そして紙・電子・オンラインそれぞれの正しい保存方法まで、わかりやすく整理していきます。

この記事を読んでわかること
  • タイムカードや出勤簿などの正確な法定保管期間(原則5年、当面3年)
  • 保管義務を怠った際に発生する罰則や、未払い残業代請求訴訟などのリスク
  • 紙・電子・オンラインでの正しい保管方法
目次

1.勤怠管理の保管期間は原則5年(経過措置で当面3年)

勤怠管理の保管期間は原則5年(経過措置で当面3年)

まずは、2026年現在、勤怠管理の書類について法律で定められている保管期間がどれくらいなのか、基本ルールから見ていきましょう。

結論|労働基準法で原則5年の保管が義務づけられている

勤怠管理の保管期間

原則は5年。いまは経過措置中のため、3年でもよい。

タイムカードや出勤簿などの勤怠管理に関する書類は、会社が自由に捨ててよいものではありません。労働基準法では、これらを原則5年保管することが会社に義務づけられています。

ただし、後ほど説明する経過措置によって、当面の間は3年保管していれば問題ないとされています。まずは「原則は5年、いまは3年でもよい」という二段構えを押さえておきましょう。

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保管の対象は正社員だけではありません。雇用形態を問わず勤怠記録の保管が求められます。

出典:e-Gov法令検索「労働基準法」

2020年の法改正で3年から5年に延長された

勤怠管理の書類の保管期間は、もともと3年でした。しかし2020年4月に労働基準法が改正され、原則5年へと延長されています。

これは、未払賃金を請求できる期間(賃金請求権の消滅時効)が、2年から5年へ延長する方向で制度が見直されたことに伴うものです。

2年から5年へ延長

請求できる期間が延びれば、その証拠となる記録も同じだけ残しておかなければなりません。賃金のトラブルが起きたとき、会社は勤怠の記録をもとに「いつ、何時間働いたか」を示す必要があります。

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保管期間の延長は、この時効の延長にともなってなされた措置です。

法改正から時間は経っていますが、社内マニュアルや引き継ぎ資料などに古い情報(保管期間3年のまま)が残っていないか、一度確認しておくと安心です。

出典:厚生労働省「労働基準法の一部を改正する法律(令和2年法律第13号)の概要」、「未払賃金が請求できる期間などが延長されています

現在も継続中|経過措置「当面3年」はいつまで?

原則として保管期間は5年になりましたが、急な切り替えは企業の負担が大きくなることから、「当分の間は3年でよい」という経過措置が設けられています。従業員が未払賃金を請求できる期間(賃金請求権の消滅時効)も、「当分の間は3年」として経過措置中です。

ただし、この経過措置はあくまで一時的な猶予措置です。将来的には、5年間の保管が完全に義務化される可能性があります。保管スペースやシステムに余裕がある場合は、今から5年間保管する運用にしておくと、今後ルールが変わってもスムーズに対応できるでしょう。

【キャリアアドバイザーのワンポイント】

2026年6月現在、この経過措置の終了時期は決まっていません。

法律の「当分の間」という表現は、日本法では数年で終わることもあれば、10年以上続く例も珍しくありません。そのため、この経過措置も当面維持される可能性はあります。

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有給休暇は、年5日の取得が会社の義務になっており、管理を怠ると思わぬ労務トラブルにつながることもあります。書類の保管期間とあわせて、休暇管理の基本や取得率を上げる工夫も確認しておきましょう。

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2.保管が必要な勤怠管理の書類とは(法定三帳簿)

保管が求められる勤怠管理書類3種類

勤怠管理と一口にいっても、保管が必要な書類は複数あります。

なかでも代表的なのが、「法定三帳簿」と呼ばれる3つの書類で、労働基準法で作成と保管が義務づけられています。保管期間は、原則5年、現在は経過措置により当面の間は3年とされています。

出典:労働基準監督署「労働者を雇用したら帳簿などを整えましょう

法定三帳簿①|出勤簿・タイムカード

出勤簿・タイムカードとは?

従業員がいつ出勤し、いつ退勤したかを記録する書類。「労働日数」「労働時間数」「残業や休日労働の時間」などを把握するための基本資料。

タイムカードのような紙の記録だけでなく、パソコンやアプリで打刻したデータも保管の対象です。記録の形式にかかわらず「働いた事実を客観的に示す書類・データ」であれば、適切に保管しておく必要があります。

POINT

直接的な勤怠記録でなくても、入退室管理システムの記録などを勤怠管理に活用している場合は、保管が必要になるケースがあります。

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勤怠管理において、残業や休日労働の管理はかかせません。36協定で定めた上限を超えて働かせると法律違反になるため、勤怠の記録と36協定の内容は、セットで管理しましょう。36協定の基本や上限時間、届け出の手続きについて整理したい方は、次の記事も参考にしてください。

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法定三帳簿②|賃金台帳

賃金台帳とは?

従業員に支払った給与の内容を記録する書類。基本給や残業代、各種手当、控除した社会保険料や税金などを、一人ひとり、給与の支払いごとに記載する。

賃金台帳は、勤怠の記録と密接に関係しており、残業代が正しく計算・支払われているかを確認する材料にもなります。「給与明細を渡しているから大丈夫」と考えてしまいがちですが、賃金台帳そのものをきちんと作成し、保管しておく必要があります。

POINT

逆に、給与明細は保管義務がありません。ただし、従業員からの問い合わせや、賃金の支払い内容を確認する際の資料として役立つため、控えやPDFデータを保管している企業も多いです。

法定三帳簿③|労働者名簿

労働者名簿とは?

従業員一人ひとりの基本情報をまとめた書類。氏名や生年月日、住所、入社日、従事する業務の種類、退職や解雇の年月日などを記載する。

パートやアルバイトであっても、雇用している以上は作成・保管が必要です。まずは「正社員に限らず、雇った人の情報は名簿として残しておく」という基本を押さえておきましょう。

POINT

なお、日雇い労働者については労働者名簿の作成義務がないなど、細かな例外もあります。

7年の保管が必要なケース

源泉徴収簿を別で作成せず、賃金台帳を「源泉徴収簿」として兼用している場合は注意が必要です。

源泉徴収簿は税法上7年間の保存が必要になるため、源泉徴収簿と兼用している賃金台帳は、7年間の保管が求められます

判断に迷ったら、より長いほうの期間に合わせて保管しておけば、どちらのルールにも対応できて安全です。

書類の種類根拠となる法律保管期間
出勤簿・タイムカード、賃金台帳、労働者名簿労働基準法原則5年(当面3年)
賃金台帳のうち源泉徴収簿を兼ねるもの(税務関係の書類)税法7年

出典:国税庁「No.2503 給与所得者の扶養控除等申告書等の保存期間」

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源泉徴収に関する書類は、保管期間が7年と長いだけでなく、発行や管理の場面でも総務・人事がかかわることの多い書類です。とくに源泉徴収票は、従業員が転職や確定申告をする際に必要になるもので、正しく発行・管理することが求められます。

源泉徴収票の見方から発行まで企業が知るべき全知識
源泉徴収票の発行義務から定額減税対応、転職者への対応まで企業が知るべきポイントを解説。適切な管理で信頼される企業を目指しましょう。
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3.勤怠管理の保管期間の起算日(いつから数えるのか)

勤怠管理の保管期間の起算日(いつから数えるのか)

保管期間を数え始める日のことを「起算日」といいます。保管期限を間違えないためにも、この起算日のルールを押さえておきましょう。

賃金台帳の起算日

賃金台帳は、基本的に「その書類への最後の記入日」と「賃金の支払期日」を比べて、遅いほうの日が起算日になります。

■例えば…「月末締め・翌月25日払い」の会社

  • 賃金台帳の記入 → 月末に作業終了
  • 給与の支払 → 翌月25日

このようなケースでは、より遅い「支払期日」を起算日として保管期間を数える。

少しややこしいですが、「遅いほうの日からスタートする」と覚えておけば大きな間違いは防げます。

【キャリアアドバイザーのワンポイント】

退職金が労働基準法上の賃金に該当するケースがあり、保管期間の起算日に影響することがあります

ただし、制度や支払元によって取り扱いが異なるため、迷った場合は個別に確認すると安心です。

出勤簿・タイムカードの起算日

出勤簿やタイムカードも、賃金台帳と同様、起算日は「最後の記入日」と「賃金の支払期日」を比べて、遅いほうの日になります。ここから原則5年(当面3年)を数えて保管します。

ただし、出勤簿やタイムカードには給与の支払日が記載されていないことがほとんどです。一般的には最後の記入日より支払日が後になるため、支払日を必ず確認しておきましょう。

労働者名簿の起算日

労働者名簿の保管期間は、原則として「労働者の死亡・退職または解雇の日」が起算日となります。

ただし、タイムカードや賃金台帳は、退職者であっても「最後の記入日」と「賃金の支払期日」を比べて、遅いほうの日が起算日となります。

このため、労働者名簿とタイムカード・賃金台帳は保管期間に数週間〜1か月ほど差が出ることも多いため、あわせて処分してしまわないよう注意しましょう。

退職者の書類は「もう辞めた人だから」と優先度を下げがちですが、未払い賃金などの請求に備え、在職者と同様に適切な期間保管しておくことが大切です。

出典:e-Gov「労働基準法施行規則

4.保管の対象になる人の範囲(正社員以外も対象)

保管の対象になる人の範囲(正社員以外も対象)

勤怠管理の保管義務は、正社員だけのものではありません。雇用形態を問わず、幅広い従業員が対象になります。

パート・アルバイト

パートタイマーやアルバイトとして働く人の記録も、同じように保管が必要です。短時間勤務や短期間の契約であっても、出勤簿や賃金台帳などをきちんと残しておかなければなりません。

「アルバイトだから簡単な記録でよい」「短期だから残さなくてよい」という考えは誤りです。雇用形態にかかわらず、働いた事実を客観的に示せる記録を、原則5年(当面3年)保管してください。

【キャリアアドバイザーのワンポイント】

「雇ったけど1日で辞めちゃった」という場合でも、勤怠管理の保管は求められます。

派遣社員(派遣元・派遣先)

派遣社員の場合、労働者名簿や賃金台帳などの法定帳簿の作成・保管義務は、雇用主である派遣元にあります。

一方、実際に就業場所を提供する派遣先は、派遣先管理台帳を作成・保管し、労働時間などを適切に管理する義務があります。

書類・帳簿派遣元(雇用主)派遣先(就業先)
労働者名簿〇 作成・保管義務あり× 原則不要
賃金台帳〇 作成・保管義務あり× 原則不要
出勤簿・勤怠記録〇 作成・保管義務あり(派遣先から提供された勤怠情報をもとに管理)〇 労働時間を把握・記録し、派遣元へ情報提供
派遣先管理台帳(派遣社員の就業状況などを記録する書類)× 不要〇 作成・保管義務あり

管理監督者・裁量労働制の従業員

いわゆる管理職(管理監督者)や裁量労働制で働く従業員についても、勤怠の記録は必要です。残業代の取り扱いが一般の従業員と異なる場合でも、労働時間を把握しなくてよいわけではありません。

2019年4月の働き方改革関連法の施行以前は、管理監督者や裁量労働制の対象者について、労働時間の状況を客観的に把握する義務はありませんでした。そのため、いまだ以前の運用のまま勤怠管理を行っていない会社が一部に見られます。

現在は健康管理の観点から労働時間の状況を客観的に把握することが義務付けられています。「管理職だから勤怠管理は不要」という考え方は適切ではないため、自社の運用を見直しておきましょう。

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裁量労働制は、実際に働いた時間ではなく、あらかじめ決めた時間を働いたものとみなす制度です。裁量労働制を採用している、あるいは導入を検討している場合は、こちらの記事で制度の基礎と最新の要件を正しく理解しておきましょう。

裁量労働制とは?令和6年4月から変わった適用要件も解説!
裁量労働制とは?令和6年4月から変わった適用要件も解説!
2024年4月の法改正に対応した裁量労働制の完全ガイド。制度の基礎から実務のポイントまで、人事労務担当者向けに徹底解説。
https://colorfulcorp.co.jp/media/contents/discretionary-labor-system/

5.勤怠管理の書類を保管しないとどうなる?罰則とリスク

勤怠管理の書類を保管しないとどうなる?罰則とリスク

保管義務を守らないと、会社にはさまざまな不利益が生じます。法律上の罰則だけでなく、実務面のリスクも見ておきましょう。

30万円以下の罰金

勤怠管理の書類を決められた期間保管しなかった場合、労働基準法第120条に基づき、罰則の対象になります。

罰則:30万円以下の罰金

もちろん「うっかり捨ててしまった」という場合でも、義務違反です。企業の信用低下や労務トラブルにつながる可能性もあるため、適切な保管を徹底しましょう。

労基署の調査で是正勧告を受ける

労働基準監督署(労基署)とは

会社が労働基準法などの労働関係法令を守っているかを監督・指導する国の機関。

定期的な監督や従業員からの申告などをきっかけに会社へ調査が入り、労働者名簿や賃金台帳、出勤簿などの提示を求められることがある。

調査の際に必要な勤怠記録を提示できないと、法令違反を疑われたり、是正勧告を受けたりする可能性があります。

是正勧告自体に直接の罰則はありませんが、指摘された内容を改善せず放置すると、より厳しい行政対応や送検につながる場合もあります。

日頃から記録を適切に作成・保管しておくことは、調査時に「法令を遵守している会社」であることを示すための重要な備えとなります。

未払い残業代を請求されたときに不利になる

勤怠の記録は、残業代をめぐるトラブルの際に重要な証拠になります。たとえば、退職した従業員から「残業代が支払われていない」と請求されたとします。このとき会社側にタイムカードなどの記録が残っていないと、実際の労働時間を客観的に示すことができません

また、制度の観点からも、保管期間と賃金請求権の消滅時効はともに「当面3年」という同じ経過措置が設けられており、記録を正しく保管しておくことが、時効の範囲内における請求への対抗手段として機能します。

記録が手元に残っていれば、請求可能な期間にわたる証拠を示すことができるといえます。

【具体的には】

元従業員

昔の残業代が支払われてないんですけど。

⇒記録が残っている場合…
実際の労働時間を客観的に示すことができるため、正確な時間で反論可能!

根拠のない請求から会社を守れます

⇒記録が残っていない場合…
実際の労働時間を客観的に示せず、守りようがない。従業員の主張が通るリスク

本来より多くの金額を支払うケースも!

書類の保管は、根拠のない請求から会社を守る重要な手段です。

助成金の申請などに支障が出る

勤怠の記録は、罰則やトラブル対応だけでなく、各種手続きの場面でも必要になります。

たとえば、以下のような国や自治体の助成金を申請する際には、労働時間や賃金の支払い状況を示す書類の提出を求められることがあります。

  • キャリアアップ助成金
    パートや契約社員などを正社員にしたり、賃金を引き上げたりした会社を支援する助成金
  • 人材開発支援助成金
    従業員の訓練や研修にかかった費用・時間を支援する助成金
  • 雇用調整助成金
    業績の悪化などで従業員を休業させ、休業手当を支払った会社を支援する助成金

雇用保険や社会保険に関する手続きでも、記録が役立つ場面は少なくありません。書類の保管は、こうした手続きをスムーズに進めるためにも欠かせない作業だといえます。

【キャリアアドバイザーのワンポイント】

助成金の種類を問わず、出勤簿と賃金台帳は「必ず用意しなければならない書類」とされることが多いため、きちんと保管しましょう。

人事・総務の業務負担を減らすには

タイムカードの保管や起算日の管理、罰則への対応など、人事・総務担当者が担う労務管理業務は多岐にわたります。

さらに採用活動まで兼任している場合、日々の業務負担は決して小さくありません。

こうした採用業務の負担を軽減する方法の一つが、転職エージェントの活用です。なかでもカラフルエージェントは、採用が難しいといわれるドライバー職に特化したサービスを提供しています。

応募者との日程調整や面接設定、条件交渉なども代行するため、人事・総務担当者は労務管理や面接対応など、本来注力すべきコア業務に集中しやすくなります。

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6.紙の勤怠管理|正しい保管方法

紙の勤怠管理|正しい保管方法

勤怠記録を「どのように保管するか」について解説します。まずは、紙の書類として保存する場合の注意点や、適切な保管方法を見ていきましょう。

紙で保管する方法

タイムカードや出勤簿などを紙で保管する場合は、必要な書類をいつでも取り出せるよう、従業員ごとや年度ごとに整理して保管しましょう。労働基準監督署の調査などで提示を求められることもあるため、いつ・誰が見ても保管場所が分かる状態にしておくことが大切です。

保管期限を管理しやすいよう、書類ごとに起算日や廃棄予定日を記載したラベルを付けておくと、管理ミスの防止につながります。

Warning

紛失や盗難を防ぐため、施錠できる場所に保管してください。

紙で保管する場合の注意点

紙のタイムカードや出勤簿を保管する際は、次のポイントに注意しましょう。

  • 何年分もの書類が保管できるスペースを確保する
  • 紙は湿気や直射日光を避ける
  • カビや虫害対策をする

また、保管期間が終了した書類は、安全な方法で廃棄することも重要です。

タイムカードや賃金台帳には氏名や住所、給与額などの個人情報が含まれるため、そのままゴミとして処分するのは避けましょう

シュレッダーで裁断したり、機密文書の廃棄を専門業者へ依頼したりするなど、情報漏えいを防げる方法で処分することが大切です。

7.オンラインの勤怠管理|正しい保管方法

オンラインの勤怠管理|正しい保管方法

近年は、アプリやクラウドのサービスで勤怠管理をする会社が増えています。この場合の保管について整理しましょう。

オンラインの場合も勤怠管理の保管は必要

スマートフォンのアプリやクラウドサービスで勤怠を管理している場合でも、保管義務はまったく同じです。オンラインで管理していても、原則5年(当面3年)という期間は変わらず適用されます。

むしろアプリやクラウドは、打刻のデータが自動で蓄積され、検索もしやすいため、保管という点では紙より管理しやすい面があります。

印刷不要!データのまま保管できる

以下のような電子保管の要件を満たしていれば、オンラインで管理している記録を紙に印刷して保管する必要はありません。

  • 必要なときに画面で確認できる
  • 求められれば印刷もできる
  • データが勝手に書き換えられない仕組みになっている、など

多くの勤怠管理サービスはこうした要件を満たすように作られていますが、念のため、自社で使っているサービスがどこまで対応しているかを確認しておくと安心です。

出典:厚生労働省「賃金台帳等の電子化に関するFAQ」

オンライン管理の注意点(解約・データの引き継ぎ)

保管スペースを必要とせず、管理しやすいオンラインでの勤怠データ保管ですが、注意すべき点もあります。特に、クラウド型の勤怠管理システムを利用する場合は、サービスの解約や乗り換え時のデータの扱いに注意が必要です。

サービスを契約する際は、必要な期間のデータをCSVやPDFなどで出力できるか、解約後も一定期間閲覧できるかなど、データの取り扱いを事前に確認しておきましょう。

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解約と同時に過去の打刻データが閲覧できなくなったり、削除されたりすると、保管義務を果たせなくなるおそれがあります。

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8.勤怠管理の保管期間に関するよくある質問(Q&A)

勤怠管理の保管期間に関するよくある質問(Q&A)

最後に、勤怠管理の保管期間についてよく寄せられる質問をまとめました。

古いタイムカードを誤って捨ててしまったらどうなりますか?

保管義務の期間内であれば、本来は労働基準法違反にあたります。

ただ、うっかりの紛失だけでただちに重い処分が下されることはまれで、是正勧告・指導にとどまるケースがほとんどです。

まずは、ほかに労働時間を確認できる記録(給与の記録やシフト表、業務日報など)が残っていないかを探しましょう。代わりになる記録があれば、それをもとに労働時間を説明できる場合があります。

出勤簿の保管期間は5年と7年のどちらが正しいですか?

労働基準法上の出勤簿の保管期間は、原則5年(当面3年)です。

税法上7年の保管が求められるケースがあるのは賃金台帳などです。出勤簿は5年(当面3年)と覚えておけば問題ありません。

パートやアルバイトの記録も保管が必要ですか?

必要です。保管義務は雇用形態を問わず、パートやアルバイトの記録にも同じように適用されます。

勤務期間が短い人や、すでに辞めた人の記録であっても、原則5年(当面3年)の保管が求められます。雇って働いてもらったすべての人について、記録を残しておくのが基本だと考えましょう。

勤怠管理を電子化したら、紙の原本は捨ててよいですか?

電子データが、必要なときに表示・印刷でき、改ざんを防ぐ仕組みのもとで適切に保管されているのであれば、紙の原本は処分可能です。

ただし、自己流のスキャン保存などで要件を満たしていない場合は、原本を残しておいたほうが安全です。

電子化する際は、使っているサービスや方法が電子保管の要件を満たしているかを確認したうえで、原本の扱いを判断しましょう。

退職後に未払い賃金を支払った場合、労働者名簿や賃金台帳の保管期間は延長されますか?

いいえ。

後から未払い賃金を支払ったとしても、元の労働者名簿や賃金台帳の保管期間が自動的にリセットされ、さらに5年間延長されるわけではありません。

ただし、追加で支払った事実を示す書類や修正した帳簿などは、別途適切に保管しておく必要があります。

人事総務の業務負担を減らす|採用は専門家の力も

勤怠管理に関する書類の保管は、人事総務が担う数ある業務の一つにすぎません。書類管理や労務対応、採用活動、各種手続きなど日々の業務に追われるなかで、業務負担を軽減するための工夫も重要です

採用業務の負担を軽減したい場合は、転職エージェントを活用する方法もあります。カラフルエージェントは、人材確保が難しいとされるドライバー職に特化し、企業の条件に合った人材を紹介しています。

採用担当者の負担を見直す選択肢の一つとして、検討してみてはいかがでしょうか。

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9.勤怠管理書類の保管は5年(経過措置3年)

勤怠管理に関する書類の保管期間は、労働基準法によって原則5年と定められています。ただし、現在は経過措置により当面の間は3年間の保管でも認められています。

もっとも、この経過措置は将来的に終了し、5年間の保管が完全に義務化される可能性があります。余裕があれば、早めに5年保管を前提とした運用へ切り替えておくと安心です。

勤怠管理に関する書類の保管は、未払い残業代の請求や労務トラブルが発生した際に、自社を守る重要な証拠にもなります。保管期間の起算日や対象者を正しく理解し、紙・電子を問わず適切に管理することで、法令遵守だけでなく、会社のリスク軽減にもつながるのです。

日々の業務を円滑に進めるためにも、自社に合った保管体制を整えておきましょう。

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