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求職者の送客とは?紹介数を増やすエージェント連携テクニック

「人材紹介会社と契約したのに、なかなか候補者の紹介が来ない」と悩む人事担当者も多いでしょう。2025年10月の新規求人倍率も2.12倍と人材獲得競争が激しい状況が続いており、単に求人票を渡して待つだけのスタイルでは、数ある企業の中に埋もれてしまいます。

実は、紹介数が増えない背景には、市場相場とのズレやエージェント連携の希薄さといった明確な原因が存在します。本記事では、送客(推薦・紹介)の仕組みを解説し、エージェントから「選ばれる企業」になるための具体的なテクニックを紹介します。

参照:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年10月分)について

この記事を読んでわかること
  • 「送客(推薦・紹介)」の仕組みと、紹介数が増えない根本的な原因
  • エージェントの「データベース属性」に合わせた求人票の書き分け術
  • 情報の透明化で応募数5.3倍を実現したSmartHR社の取り組み事例
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1.人材紹介の仕組み|そもそも「送客(推薦・紹介)」とは?

ここでは、人材紹介における「送客」の意味と、候補者が企業に紹介されるまでの仕組みについて解説します。

採用における「送客」の意味と重要性

採用活動における「送客」とは

人材業界で用いられる用語の一つ。人材紹介会社が候補者を企業に紹介することを指す。一般的には、「推薦」や「紹介」といった表現がこれに該当する。

多くの企業が「面接通過率」や「内定承諾率」を気にしますが、そもそもの分母である「紹介数(送客数)」が不足していれば、採用目標を達成することは不可能です。

特に、即戦力人材の採用を目指してエージェントを利用している場合、送客数が「採用がうまくいくかどうか」を判断する重要な指標となるのです。

POINT

近年では、複数のエージェントで求職者データを相互共有するケースも増えています。自社でマッチングしなかった求職者情報を、提携している他のエージェントやプラットフォームを通じて共有する仕組みです 。

企業は、こうした「送客・共有システム」を活用しているエージェントと繋がることで、求職者の母数が数倍に広がる可能性があります。

市場規模4,490億円!競争激化で「待ちの採用」は通用しない

「エージェントを利用しているのに、紹介してもらえない」と悩む人事担当者も多いでしょう。その背景には、人材紹介市場の急激な拡大があります。

矢野経済研究所が2025年に行った調査によると、人材紹介市場規模は4,490億円規模へ拡大しており、数多くの企業が優秀な人材を巡って激しい獲得競争を繰り広げていることが分かります。

ホワイトカラー職種の人材紹介業市場

3,510
億円
2022年
3,951.2
億円
2023年
12% UP!
4,490
億円
2024年

かつてのように「求人票を出しておけば紹介が来る」という時代は終わりました。膨大な求人案件の中で、エージェント担当者に送客を増やしてもらうためには、他社との明確な差別化と能動的な働きかけが求められます。

参照:株式会社矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査を実施(2025年)

エージェントは「成果報酬」で動いている

エージェントの収益源は、候補者が企業に入社して初めて発生する「成功報酬(フィー)」が一般的です。そのため、エージェントの担当者には、「この企業なら候補者が興味を持ちそうだ」「内定が出る可能性が高い」という、「成約確度の高い案件」を優先的に案内する傾向にあります。

Success

企業の人事担当者は、エージェントに「この企業は求人が決まりやすいな」と感じさせることが、送客を増やすためのポイントになります。

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転職エージェントを戦略的に活用することで、採用率の向上が期待できます。こちらの記事では、エージェントとの効果的な連携方法や紹介の質を高める情報提供のコツなど、送客数を最大化するための実践的なノウハウなどを解説しています。

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2.求職者の紹介が少ない3つの原因

求職者の紹介が少ない3つの原因

エージェントと契約しているのに推薦・紹介が来ないのには、明確な理由があります。ここでは、「選ばれない3つの原因」について詳しく解説します。

【原因1】求人要件が市場相場とズレている

紹介が来ない代表的な原因として、企業が求める人材と「待遇」のバランスが、市場相場から乖離していることがあげられます。

■募集要件のNG例

【求める人材】30代前半、マネジメント経験あり、新規事業立ち上げ経験必須
【条件】年収400万円スタート

⇒市場相場では年収600万円を超えるハイスペック人材

現在の転職市場は売り手市場であり、優秀な人材は引く手あまたです。エージェントは市場価値に敏感なため、相場とズレた求人を見ると「紹介しても候補者に断られる」と判断し、優先順位を著しく下げてしまいます。

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【原因2】企業の魅力や強みが伝わっていない

エージェントが候補者に求人を提案する際、「候補者を口説くための材料」が必要です。そのため、「この会社で働くメリット」や「競合他社と比べて何が良いのか」というアピールポイントが曖昧だと、エージェントも候補者に自信を持って推薦できません

以下のように、具体的な魅力を求人票に記載することで、求人の中から自社を選んでもらえる可能性が高まります。

  • 〇〇事業の成長率は前年比150%
  • 入社1年目でプロジェクトリーダーへの抜擢実績あり
  • 有給休暇の平均取得率は90%以上を達成、など

「風通しの良い職場です」といった抽象的な表現ばかり並べてしまうと、「求人票に書ける魅力がない企業なんだな」という印象を持たれてしまうため注意が必要です。

【原因3】レスポンスが遅く機会損失している

優秀な候補者は、同時に複数社の選考を受けています。レスポンスが遅い企業は、それだけで「採用意欲が低い」というネガティブな印象を与え、志望度を下げる原因になります。

また、エージェント側にとっても、進捗管理の手間がかかる企業は敬遠したくなる対象です。他社がスムーズに面接設定を進める中で対応が遅れると、進捗確認やリマインドが増え、「紹介が面倒な企業」という印象を持たれる可能性があります。

Warning

その結果、エージェントの紹介優先度が下がり、送客数の低下に繋がります。

3.送客(紹介)数を増やす!人事担当者がやるべき施策

送客(紹介)数を増やす!人事担当者がやるべき施策

原因が特定できれば、対策はシンプルです。コストをかけずに今すぐ実践できる、具体的な施策を3つ紹介します。

【情報の質】求人票を「エージェントの得意分野」に合わせて書く

紹介数を増やす求人票を書くポイントは、ターゲットを明確にし、エージェントが保有する「登録者データベースの属性」に合わせてアピールポイントを変えることです。

  • 若手登録者が多いエージェント
    ⇒研修制度やキャリアパスを強調

  • ハイクラス層が中心のエージェント
    ⇒裁量権や経営へのインパクトを具体的に記載

  • 女性のキャリア支援エージェント
    ⇒産休・育休の復帰率やリモートワークの頻度を数字で示す

エージェントの登録者層を意識して情報を最適化することで、マッチングしやすくなり、結果として推薦の精度と数が増加します。

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ペルソナを具体化することで、求人票の訴求力が格段に向上し、エージェントも候補者に自信を持って推薦できるようになります。こちらの記事では、7つのステップで採用ペルソナを作成する方法から、実際の活用シーンまで詳しく解説しています。

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【関係構築】エージェント向け説明会の実施

メールや電話だけのやり取りで終わらせず、主要なエージェントを対象とした「会社説明会」や「求人説明会」を実施しましょう。

ここで重要なのは、現場の生の声や熱量を直接伝えることで、エージェントとの人間関係を築くことです。「この企業を候補者に紹介したい」とエージェントに思わせることができれば、彼らは自社の強力な応援団となり、優先的に良い人材を紹介してくれるようになります。

POINT

オンライン開催で30分程度でも十分効果が期待できます。

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企業が直接求職者にアプローチするダイレクトリクルーティングも、送客数を増やす有効な手段です。待ちの姿勢から攻めの採用へシフトすることで、採用チャネルを多様化し、優秀な人材との接点を増やすことができます。

ダイレクトリクルーティング完全ガイド|成功の秘訣とは
ダイレクトリクルーティングの基礎知識から実践的な運用方法、サービス選びのポイントまで解説。採用成功率を高めるノウハウを紹介します。
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【スピード】選考フィードバックの迅速化と具体化

紹介数を増やすためには、不採用時の対応こそが重要です。「スキル不足」の一言や、連絡が遅い対応は、以下のようにエージェントのモチベーションを著しく下げます

また「スキル不足」の一言か。次は誰を紹介していいかわからない。

さんざん候補者を待たせて不採用。もうこの企業は紹介したくない。

逆に、即日の合否連絡や、「マインドは合っていたが、〇〇の実務経験が不足していた」といった具体的なフィードバックは、エージェントの迷いを消し、「次はこういう人なら決まる」という確信を与えます。安心して紹介できる状態を作ることが、送客増への近道です。

4.【事例】連携強化で採用に成功した企業の取り組み

【事例】連携強化で採用に成功した企業の取り組み

実際にエージェントとの連携を強化して紹介数を劇的に改善させた事例を紹介します。株式会社SmartHRの取り組みをモデルケースとして、成功のポイントを解説します。

【抱えていた課題】
エージェントからの紹介精度や候補者の理解度にバラつきが生じていた。

クラウド人事労務ソフトを提供する株式会社SmartHRは、急成長に伴い採用人数が増加する中で、自社のカルチャーにマッチした人材の母集団形成が急務でした。しかし、外部からは詳細な働き方や組織課題が見えにくく、ミスマッチが懸念されていました。

具体的な対策】
自社の情報を包み隠さず公開する「採用ピッチ資料」を作成し、Web上で一般公開する施策を実行した。

給与制度や福利厚生といったポジティブな情報だけでなく、残業時間の実態や、組織が抱えている課題といったネガティブな情報も含めて、極めて透明性高く開示したそうです。

また、この資料をエージェントにも積極的に共有し、候補者への説明資料や口説くための武器として活用してもらいました。

資料公開後の応募総数は約5.3倍に急増。エージェントからは「候補者に自社のリアルな姿を説明しやすくなった」「自信を持って推薦できる」と好評を得ており、入社後のミスマッチ防止にもつながったそうです。

参照:株式会社カケハシ スカイソリューションズ「採用ピッチ資料事例25選!作り方・ポイントを徹底解説

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5.求職者の紹介・送客に関するよくある質問(Q&A)

求職者の紹介・送客に関するよくある質問(Q&A)

最後に、求職者の紹介・送客に関して人事担当者からよく寄せられる質問に回答します。

Q.送客を増やすため、複数のエージェントと契約すべきですか?

A.はい、基本的には複数社との契約をおすすめします。

大手総合型で母集団を確保しつつ、業界特化型で専門人材を狙うなど、複数のエージェントを役割に応じて使い分けることが有効です。

ただし、管理工数が増えるため、密な連携が取れる範囲(5〜10社程度など)に留めるのがコツです。

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こちらの記事では、第二新卒採用に強いエージェントの選び方や、効果的な活用方法を詳しく紹介しています。若手人材の採用ノウハウを持つエージェントと連携することで、ポテンシャル採用における紹介の質と量を同時に向上させることができます。

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Q.送客が少ない場合、担当者を変更してもらうのはアリですか?

A.はい、有効な手段です。

「相性が合わない」「連絡が遅い」と感じる場合は、エージェント側の窓口に相談し、担当変更を打診するのも有効な戦略の一つです。遠慮する必要はありません。

担当者の業界知識や企業への理解度、そして熱量によって、紹介数は大きく変わります。

Q.フィー(紹介手数料)の交渉は紹介数に影響しますか?

A.影響する場合があります。

一般的な手数料率は年収の35%前後です。これを強引に下げる交渉を行うと、エージェント側のビジネスとしての優先順位が下がるリスクがあります。

逆に、重要ポジションであれば、一時的にフィーを上げて優先度を高める戦略も有効です。

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エージェント経由以外の採用チャネルとして、社員紹介(リファラル採用)も効果的です。既存社員のネットワークを活用することで、エージェントを介さずに質の高い候補者との接点を創出できます。

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6.送客改善に向けたエージェントとの向き合い方

エージェントとの関係性を「発注者と業者」ではなく、「同じゴールを目指すパートナー」として捉えることで、送客に関する課題は大きく改善します。

エージェント向けの説明会や不採用時の丁寧なフィードバックは、手間に感じられるかもしれません。しかし、こうした誠実な対応の積み重ねこそが、エージェントからの信頼を高め、「この企業の求人を優先的に紹介したい」という意欲につながります。

本記事で紹介した考え方や工夫を参考に、採用活動の改善に取り組んでみてください。

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