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【ハローワーク】求人掲載の方法は?料金と掲載期間など解説

ハローワークは、求職者と企業をつなぐ重要な役割を果たす公共職業安定所です。無料で利用できる求人紹介や職業相談、雇用保険の手続きなど、多岐にわたるサービスを提供しています。

企業にとっては、コスト削減や幅広い求職者へのアプローチができ、効果的な人材採用の手段となります。

本記事では、ハローワークの基本情報から求人掲載の具体的な手順、そのメリットまでを詳しく解説します。

この記事を読んでわかること
  • ハローワークの基本的な機能と提供サービスの内容
  • ハローワークに求人を掲載する具体的な手順と注意点
  • ハローワークを活用した求人のメリットと効果的な求人票作成のポイント

1.ハローワークとは?

ハローワークとは?

ハローワークは正式名称を「公共職業安定所」といい、国が運営する職業紹介機関です。

1990年に「ハローワーク」という愛称が公募で決まりました。民間の職業紹介サービスと異なり、雇用が難しい人々への支援を行う点が特徴です。

職業紹介だけでなく、雇用保険の手続きや職業訓練、就職相談なども提供し、就職活動を総合的にサポートします。

すべてのサービスは無料で利用でき、シニア層や母子・父子家庭などに向けた特化型の窓口も存在します。

開庁時間

開庁時間は、原則として平日の8時30分から17時15分までです。企業の採用担当者は、求人の相談や手続きの際にはこの時間内に訪問する必要があります。

特に雇用保険関連の手続きは、16時までに窓口へ行くとスムーズです。初めて利用する場合や複雑な手続きが必要な場合は、余裕を持って対応しましょう。

ハローワークとハローワークプラザの違いとは

ハローワークプラザは、ハローワークの出先機関で、アクセスの良い駅近辺などに設置されている簡易型の施設です。

主に求人情報の掲示や相談を行うことに特化しており、企業が手軽に求人情報を掲載できる便利な場所です。

しかし、雇用保険の手続きや職業訓練の申し込みは取り扱っていないため、これらの手続きが必要な場合は、ハローワーク本部を訪れなければなりません。

ハローワークが提供するサービスとは?

ハローワークが提供する主なサービスは、求人紹介・職業相談・雇用保険の手続き・職業訓練の相談・就職活動のサポートの5つです。

これらを通じて、求職者の効率的な職業選択や就業、キャリアアップをサポートしています。それぞれのサービスを詳しく解説します。

求人紹介

ハローワークの窓口では、職員が求人を紹介します。さらに、ハローワークインターネットサービスを使えば、求職者自身による求人情報の検索も可能です。

求職者は希望する条件を伝え、職員がそれに合った求人を提案する形で、民間の職業紹介会社と同様にサービスを享受します。

このように、求職者が最適な求人を見つけるためのサポートを行っています。

職業相談

職業相談では、就職活動に必要な基礎知識の提供に加え、履歴書や職務経歴書のチェック、面接対策などのアドバイスも実施しています。

求職者は、求人を探すだけでなく、転職やキャリア形成についても専門的な相談が可能です。

経験豊富な職員が、個別の状況に応じた具体的なサポートを行い、求職者のスムーズな就業を支援します。

雇用保険の手続き

雇用保険の手続きは、離職者が「失業給付金」などを受け取るために必要な手続きです。また、再就職が決まった際、離職者は「再就職手当」を申請可能です。

企業は、従業員の雇用保険加入手続きをハローワークで行い、その失業時には受給資格や期間を確認します。

離職者は失業認定を受けることで、月ごとの給付金が支給され、再就職活動をサポートしてもらえます。

職業訓練の相談

ハローワークでは、転職に役立つスキルを学べる「ハロートレーニング」を提供しています。

この職業訓練には「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」があり、IT系や介護、Webデザインなど幅広い分野のコースを受講可能です。

受講料は無料で、テキスト代のみ自己負担となります。

さらに、一定の条件を満たすと教育訓練給付も受けられます。企業にとっても、即戦力となるスキルを持った人材を採用できる点が魅力です。

就職活動のサポート

ハローワークは、就職活動における多様なサポートを提供し、応募書類の作成や模擬面接を通じて、求職者が自信を持って採用試験に臨めるよう支援します。

また、自己分析や業界研究、ビジネスマナーなどのセミナーも実施され、求職者は転職活動に必要な知識を無料で習得可能です。

求職者が安心して活動を進められる環境が整っており、企業にとってもミスマッチの少ない適切な人材を採用できる利点があります。

2.ハローワークに求人を掲載する手順

ハローワークに求人を掲載する手順

求人掲載は、6つのステップで完了します。初めての募集でも大丈夫なように、具体的な手順をわかりやすく解説します。求人をより多くの人に届けるために、ぜひ参考にしてください。

①ハローワークへ行く

求人をハローワークに掲載する際は、まず自社の事業所住所を管轄するハローワークを調べてから訪問しましょう。

ハローワークは地域ごとに管轄が分かれているため、適切な窓口を確認することが重要です。

そこで事業所登録を行い、必要な手続きを進めると求人の掲載が可能になります。管轄のハローワークはウェブサイトから簡単に確認できます。

参照:厚生労働省「都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧」

②事業所登録をする(未登録の場合)

初めてハローワークで求人を掲載する際は、事業所の登録が必要です。

登録は、ハローワークの窓口で「事業所登録シート」に記入するか、オンラインで「求人者マイページ」を利用して行えます。

登録内容には、事業所名や代表者名、住所、福利厚生、事業内容などが含まれ、これらの情報は求人票にも反映されます。

特に事業内容や会社の特徴は、企業の魅力を伝える重要な項目です。

③求人申込書に記入

求人申込書は、雇用形態や仕事内容、賃金など、求人票に掲載される基本情報を記入します。

仕事内容は具体的に記し、その際には求職者が業務をイメージしやすい内容にしましょう。

また、必要な資格や経験、求める人物像なども明記すれば、応募者とのミスマッチを防げます。

賃金や手当の詳細も忘れずに記載し、事業所の魅力を伝える「求人PR情報」も有効活用して、応募者にアピールしましょう。

④求人申込書をハローワークへ提出する

求人申込書の提出方法は2つあります。

ひとつは、ハローワークに直接出向いて申込書を提出する方法

もうひとつは、会社のパソコンなどで求人情報を仮登録し、ハローワークで内容確認後に本登録を完了させる方法です。

どちらも事前の準備が重要で、手続きをスムーズに進めるために正確な情報を記入しましょう。

⑤求人票を受け取る

求人申込書の提出後、ハローワークが求人票の作成手続きを行います。完成した求人票と、初めての求人の場合は事業所確認票を受け取ります。

これらの求人票は、ハローワーク内の掲示板や求人情報端末、さらにハローワークインターネットサービスに掲載されますので、内容を確認し、手続きを完了させてください。

⑥求職者の募集、選考

求職者を募集した後、応募者が集まれば選考を開始します。

募集方法には、ハローワークからの紹介とオンライン自主応募の2種類があり、ハローワークの窓口やオンライン「求人者マイページ」を通じて、求職者が求人情報を受け取り、応募します。

ハローワークからの紹介の場合、企業には応募状況が通知されるのが特徴です。

一方、オンライン自主応募では、直接応募された情報が「求人者マイページ」に通知され、企業は面接日程の調整を行います。

なお、「ハローワーク紹介のみ」を条件にする場合、求人作成時に「オンライン自主応募を受け付けない」を選ぶことが可能です。

3.ハローワークに求人を出すメリット

ハローワークに求人を出すメリット

ハローワークに求人を出すことは、企業にとって多くのメリットがあります。

ここでは、それらのメリットについて解説します。

費用を抑えられる

ハローワークでの求人掲載は無料で提供されるため、コストを大幅に削減できます。

民間の求人サイトや人材紹介会社では数十万から数百万円の費用が発生するのが一般的ですが、ハローワークは公的機関として、求人掲載に関する費用を一切求めません。

予算に制限がある企業や中小企業にとっては、経済的負担を軽減しながら採用活動を行えます

多くの求職者に見てもらえる

「ハローワーク」といえば、多くの求職者が知っている公共施設です。実際、令和4年度の新規求職者数は458.6万人に達し、非常に多くの人が利用しているのが現状です。

求人は、求職者が利用するハローワークの窓口と、インターネット上のハローワークの求人検索サイトの両方に掲載されます。

これにより、自社の求人が広範囲に露出し、多くの求職者に見てもらえる可能性が高まります。

参照:厚生労働省「公共職業安定所(ハローワーク)の主な取組と実績」P.3

求人掲載期間の延長が簡単

ハローワークでは、求人掲載期間を簡単に延長できます。

通常、求人情報は申し込みから3か月間掲載されますが、採用活動がうまくいかない場合には、ハローワークインターネットサービス上で1か月の延長が可能です。

延長手続きは「求人情報編集」画面から簡単に行え、面倒な書類作成も不要です。これにより、手間をかけずに募集活動を継続でき、採用のチャンスを広げられます。

助成金を得られる場合がある

ハローワークを通じて人材を採用すると、助成金を受け取れる場合があります。例えば、「特定求職者雇用開発助成金」では、生活保護受給者や成長分野の人材を対象としたコースが用意されています。

また、「トライアル雇用助成金」では、3か月の試用期間中に原則最大12万円の助成金が受けられます。

詳細な条件や最新の情報は、厚生労働省のサイトで確認してください。

参照:厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金」

4.ハローワークインターネットサービスで求人掲載の仮申し込みする方法もある(※条件あり)

ハローワークで求人掲載を行う際、一定の条件を満たすと「求人情報仮登録」をインターネット上で行えます。

この方法では、求人申込内容を事前にオンラインで登録することで、ハローワークでの求人申込書記入が不要になります。

しかし、申込日を含め7日以内に手続きを完了し、最終手続きはハローワークで行う必要があるため、注意が必要です。

ハローワークインターネットサービスから仮申し込みする条件

ハローワークインターネットサービスで求人の仮申し込みを行うには、以下の条件を満たす必要があります。

まず、事業所情報と地図が登録済みであることが必須です。また、過去にハローワークで求人申し込みを行った実績も必要です。

さらに、法令違反や求人条件の不適切な表示などでハローワークから指導を受けたことがないことも求められます。これらの条件を満たせば、仮申し込みが可能となります。

仮申し込みの流れ

仮申し込みの流れは以下のとおりです。

まず、ハローワークで利用希望を伝え、「安定所利用登録票」を受け取ります。

次に、ハローワークインターネットサービスの「事業主の方」ページにログインし、「求人情報仮登録」から必要事項を入力します。

その後、仮登録番号を持って、仮登録申込日から7日以内にハローワークに出向き、申し込み手続きを完了します。求人募集を継続的に行う企業には便利な手続きです。

5.ハローワークの求人票作成のポイント

ハローワークの求人票作成は、企業の採用活動の成功を左右する重要な要素です。

ここでは、求人票作成のポイントを押さえ、求職者に魅力的な求人を提供するためのコツをご紹介します。

仕事の内容

「仕事の内容」欄は、求職者が最初に目にする部分で、仕事内容や職務の具体性が重要です。

求職者は自分の経験やスキルが活かせるかを判断するため、具体的で詳細な情報を提供することが求められます。

仕事内容や必要な資格、経験を明確に記入することで、応募者の理解の助けとなり、疑問も解消されます。

また、正確な情報は入社後の定着率にも影響を与えるため、応募者の視点に立ってわかりやすく記入することが大切です。

必要な経験や資格

「必要な経験や資格」欄では、求めるスキルや資格を明確に区分して記入します。

必須の条件は最低限に絞り込み、必要なものだけを記載します。一方、望ましい条件は「歓迎」として追加し、候補者にとってのメリットとして示しましょう。

免許、資格、経験などは、その職務にとって必須か、必須ではないもののあればなお良いのかを明確にし、わかりやすく記入することが重要です。

「事業所からのメッセージ」欄の活用

「事業所からのメッセージ」欄は、求人票で企業の魅力を伝える重要な場所です。

条件だけでは伝えきれない、会社のビジョンや求める人材像などをアピールすることで、求職者に企業の特徴を知ってもらえます。

応募を迷っている求職者に対して、企業の良さや働く環境の魅力を具体的に伝えれば、応募意欲を高める効果が期待できます。

強みをしっかりアピールし、求職者に響くメッセージを記載しましょう。

6.ハローワークでの求人申し込みの期限

ハローワークでの求人申し込みの期限

ハローワークでの求人申し込みは、求人を受理した日の翌々月末が有効期限となります。

  • 4月1日に受理 → 6月30日まで有効
  • 5月15日に受理 → 7月31日まで有効

このように、月初に申し込めば約3か月間の掲載が可能ですが、月末に申し込むと掲載期間は約2か月間に短縮されるため、掲載期間を最大限活用したい場合は月初に申し込むのが理想的です。

早めの求人申し込みを行うことで、より長い期間にわたって求人を多くの求職者にアピールでき、採用活動を効率よく進められます。

また、掲載延長の手続きも簡単に行えるため、求人のタイミングを調整しやすくなります。

7.ハローワークに求人掲載してみよう

ハローワークは、求職者と企業の双方にとって有益なサービスを提供する重要な機関です。

企業は無料で幅広い求職者にアプローチでき、適切な人材確保の機会を得られます。求人掲載の手順を理解し、効果的な求人票を作成することで、採用活動の成功率を高めることができるでしょう。

ハローワークを戦略的に活用し、自社に最適な人材を見つけ、ビジネスの成長につなげていくことが重要です。

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