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【採用担当者向け】適性検査とは?おすすめツール10選も紹介

採用活動において、適性検査は応募者の能力や適性を客観的に評価する重要なツールとなっています。しかし、実施方法やタイミング、結果の活用方法など、検討すべき要素は多岐にわたります。

本記事では、適性検査の基礎知識から具体的なツールの比較まで、人事担当者が押さえておくべきポイントを網羅的に解説します。

この記事を読んでわかること
  • 適性検査の実施手段(筆記・Web・テストセンター)それぞれのメリット・デメリット
  • 採用プロセスの各段階における適性検査実施のベストタイミングとその効果
  • 代表的な適性検査ツール10種の特徴、費用、実施方法の詳細

1.代表的な適性検査の手段と特徴

代表的な適性検査の手段と特徴

適性検査にはさまざまな実施手段があり、それぞれ特徴があります。代表的なものを以下で紹介します。

筆記試験

企業が指定する場所に応募者が足を運び、マークシート形式で受検する手段です。試験の際には監督官がつけられるため、不正行為を防ぎながら公正に実施できます。

また、マークシート形式は多くの応募者が慣れていると考えられ、事前説明に時間をかける必要がないのも利点です。企業の採用担当者にとって、筆記試験は応募者の基礎学力や論理的思考能力を評価するための有効な手段となります。

ただし、Webテストと比べると結果が出るまでに時間がかかり、コストも高くなりがちです。

自宅でのWebテスト

適性検査を自宅のパソコンで受けてもらう手段です。

応募者はテスト会場などへ行く必要がなく、都合のよい時間に受検可能です。企業側にとっても、地方や海外からの応募者に対応しやすいというメリットがあります。

ただし、会場での試験とは異なり、監視がないためカンニングや身代わり受検のリスクが存在するので、適切な対策が必要です。

企業でのWebテスト

企業(自社)内や指定する会場でWebテストを受検してもらう手段です。この方法では監督官を常駐させられるため、不正行為を防ぎやすくなります

また、自社で行う場合はコストを抑えられるほか、応募者には企業の雰囲気を感じてもらいながら、人事部とのやりとりを通じて就業後のイメージを伝えられます。

なお、別会場を借りる場合、その分コストがかかることを考慮しなければなりません。

テストセンターでのWebテスト

テストセンターでWebテストを受検してもらう手段です。

テストセンターとは、全国の都市の一部に常設されているリアル会場、もしくはオンライン上に設けられた会場で適性検査を受けられる方式を指します。

リアル会場であれば、リクルート社の会場において、監督者の下でパソコンを使用する形で実施します。

企業の指示に従って受検者が受検予約を行い、指定期間内で都合のよい日時を選んで受検してもらう形です。なお、受検者は事前に自宅で性格検査を受ける必要があります。

この手段のメリットは、会場設営や試験監督、受付事務スタッフの手配が要らず、不正行為も防げる点です。応募者にとっても、受検期限までの間であれば、都合に合わせて受検できます

2.適性検査の実施タイミング

適性検査の実施タイミング

適性検査を実施するタイミングは、主に以下の四つです。

ここでは、各タイミングで実施する場合の効果や注意点を解説します。

  • 書類選考後
  • 面接時
  • 一次面接後
  • 最終面接後

書類選考の後に実施

書類選考後、面接前に応募者の適性を把握することで、面接を効率的に行えます。

まず、面接担当者が、応募者の適性に基づいて事前に質問を調整できます

また新卒採用など応募者が多い場合は、書類選考後に適性検査を実施することで、面接に進む候補者を絞り込めます。

一方で、応募開始から面接までの期間が長くなり、候補者が他企業に流れるリスクもあります。また、あまり応募者を絞り込まずに適性検査を行うと、受検人数が多くなって検査の実施費用が高くつく点も考慮しなければなりません。

面接時に実施

面接と同時に適性検査を実施することで、応募者の来社回数、オンラインでの面接回数を減らせます。

企業側としては対応に人手や時間をあまり割かずに済み、手間とコストを削減可能です。

また、現在就業中の応募者に対する中途採用の選考では、来社回数を減らすほど応募者の負担軽減にもなることから、選考中の辞退を防ぎやすくなります。

このほか、面接と同時に適性検査を実施することで、選考プロセスの効率化が図れる点もメリットです。

ただし、書類選考後のタイミングに比べて応募者の絞り込みが難しくなるため、適切な検査を選択することが重要です。

一次面接後に実施

一次面接を通過した候補者に対して検査を実施する場合、受検者数はある程度絞り込めているので、検査コストを抑えられます

また、受検者のモチベーションを高く保った状態で検査をできるのも利点です。ただ、書類選考後に行う場合と比べて絞り込み効果が低くなる点は、面接時に実施するケースと同様に応募者の絞り込みの難易度はあがります。

最終面接後に実施

最終面接後に適性検査をおこなうケースはあまりないかもしれませんが、最終候補者の評価や、企業文化との適合性の確認に役立ちます。

適性検査の結果を、新入社員の強み・弱みの把握や最適な配置・育成につなげられる観点で行えることがメリットです。

ただし、適性試験の結果がそれまでの自社での選考結果と相反するような場合、自社の選考プロセスを再検討する必要が生じるでしょう。

3.適性検査結果でわかること、その活かし方

適性検査結果でわかること、その活かし方

適性検査の結果でわかるのは、基礎能力、性格・人柄、企業と求職者のマッチ度です。

これらは、適切な部署配属とマネジメントの改善に活かせます。

①基礎能力

適性検査では、仕事をするうえで必要な基礎能力の有無を調べられます。

特に新卒採用では、企業の規模や応募者数にもよるものの、全応募者に面接を行うことが難しいため、いわゆる「足きり」の観点も必要になります。

そこで、言語分野(国語)と非言語分野(数学)の両方を測定し、応募者の基礎学力や思考力を評価します。

②性格・人柄

応募者の性格や人柄を測る材料も適性検査の結果から得られます。応募者の内面を深く掘り下げ、より客観的な評価を行うことが可能です。

応募者が自社の雰囲気や企業文化に合い、社員と円滑に関係を築けるかを判断することで、採用のミスマッチや早期退職を防げます。また、ストレス耐性も判断可能です。

③企業と求職者のマッチ度

採用前に企業と応募者の相性を見極める際にも有用です。どんなに優秀な応募者でも、企業が求める人材像と合わない場合、入社後にミスマッチが起きてしまうかもしれません。

適性検査を通じて、応募者が人生で重視している価値を把握すれば、それに沿った形で自社の魅力をアピールすることが可能です。

また、検査結果から最適な配置や研修を決定し、離職率の改善につなげられます。

④適切な部署配属のため

応募者の適性を検査によって明らかにすることで、それに合う部署への配属が可能となります。面接での印象や経歴に加えて、検査結果を参考にすることで、応募者の向き不向きや得手不得手をより正確に理解できるためです。

また、部署ごとの雰囲気に合った配属を行うことで、応募者が早くなじみ、力を発揮するまでの期間を短縮できます。これらの結果として、離職率の低下も期待されます。

⑤よりよいマネジメントのために活用

適性検査の結果を配属先の上司と共有することで、上司は新たに配属される社員の基礎能力や性格面を把握でき、受け入れ態勢を整えやすくなります。

個々人の特性を把握できていれば、それに応じた最適なマネジメントが可能です。

また、適切な指示や指導ができるため、上司も新しく入った社員もストレスなく業務に取り組めます。

4.おすすめの適性検査ツール10選

適性検査ツールはさまざまな種類が存在し、それぞれの特徴や強みがあります。

以下では、代表的な10のツールとその特徴を紹介します。

①SPI3|リクルート

SPI3

SPI3は、現代の多様な採用活動のニーズに応え、より良い人材の採用・定着を支援します。測定内容は基礎能力検査と性格検査で、言語・非言語の能力や性格特性を評価します。

実施方法はWebテスト、テストセンター受検、マークシート方式から選択可能です。費用は初期費用0円で、実施方式により異なります。

大卒採用かつテストセンター方式の場合、10名で55,000円(税抜)、中途採用かつインハウスCBTの場合は5名で20,000円(税抜)です。導入から活用まで、丁寧なサポートを提供します。

https://www.spi.recruit.co.jp

②玉手箱Ⅰ Ver.2|日本エス・エイチ・エル

玉手箱Ⅰ Ver.2

玉手箱Ⅰ Ver.2は、新卒採用の母集団形成や初期選考に活用されます。測定内容は「バイタリティ」や「プレッシャーへの耐力」など、職務に重要な九つの能力特性です。

パーソナリティに関する質問紙と行動・経験に関するアンケートを使用し、所要時間は約11分です。

年間利用料は1,200,000(税抜)円で、受検人数に制限はありません。予測値と面接時のチェックポイントも出力されます。

http://www2.shl.ne.jp/product/index.asp

③GAB|日本エス・エイチ・エル

GABは、新卒総合職の採用を目的として開発されたテストです。知的能力(言語理解・計数理解)とパーソナリティ(OPQ)を測定します。

入社時に見るべき「バイタリティ」「チームワーク」などの九つの特性や、「マネジメント」「研究開発」「営業」などの七つの職務適性を予測します。

Webテストとマークシートテストがあり、Webテストの場合、所要時間は合計80分で、ノルム(比較対象集団)は大卒です。

年間利用料は1,200,000円(税抜)から2,500,000円(税抜)で、受検料は600円から1,100円(税抜)です。日本語と英語で受検できます。

http://www2.shl.ne.jp/product/index.asp

④DPI|ダイヤモンド社

DPI

DPIは、ダイヤモンド社が提供する職場適応性テストで、職場における適応性を測定します。

測定内容は、仕事への態度、対人関係、組織への順応性という三つのカテゴリーに分かれ、基礎診断項目(積極性、協調性など)と個別診断項目(活動性、感情安定性など)を評価します。

実施方法はWeb診断、紙での自社診断、採点センター診断の3種類で、所要時間は約20分、設問数は130問~150問です。

費用は自社診断が1部990円(税込み)で10部以上から注文可能、Web診断と採点センター診断が1人2,750円(税込み)です。

https://jinzai.diamond.co.jp

⑤TAL|株式会社人総研

TAL

TALは、図形アイコンを使用し、潜在的能力を測定する独自の手法を採用しています。

36問の質問形式と図形アイコン配置式で構成され、受検者の負担を軽減し、面接で見抜きにくい内面的特徴を可視化します。

実施時間は約20分で、Web経由で受検が可能です。測定項目にはコミュニケーション力、ストレス耐性、責任感などが含まれます。

費用は1人3,500円(税別)で、初期設定費用は10,000円(税別)です。

https://www.jinsoken.jp/index.html

⑥SCOA(スコア)|日本経営協会総合研究所

SCOA(スコア)

SCOAは、1985年に日本経営協会総合研究所(NOMA総研)によって開発されました。

個人の「知」「情」「意」の三つの側面を多面的に評価し、基礎能力や事務能力、性格や意欲までを測定します。実施方法はマークシート、テストセンター、Webの三つから選択可能で、費用はそれぞれ異なります。

マークシート方式では、1名につきセパレート2,000円(税別)、セット3,000円(税別)、フルセット5,000円(税別)です。

テストセンター方式ではセパレートが3,900円(税別)、セットが4,400円(税別)となり、Web方式はセパレート・セットのみで、マークシート方式と同額です。

累計受検者数は700万名以上で、多様な場面での総合的な人物評価に対応します。

https://www.noma.co.jp/lp/scoa

⑦TAP|日本文化科学社

TAP

TAPは、新卒や中途採用に対応した総合適性検査です。測定内容は言語・数理・論理の能力問題と、職務バイタリティや対人関係、行動的側面の性格検査です。

実施方法はWeb受検とマークシート受検があり、総合タイプ(60分)、性格タイプ(15分)、短縮タイプ(30分)などが選べます。

費用は、総合タイプと性格タイプが1名あたりWeb版1,320円(税別)、マークシート版1,100円(税別)で、短縮タイプはマークシート版のみで1名あたり1,100円(税別)、その他オプションもあります。

初期登録料は33,000円(税別)、採点月間利用料金は11,000円(税別)です。

https://www.tap-tekisei.com

⑧CUBIC|株式会社CUBIC

CUBICは、簡単に実施でき、最短30分で結果を返送できます。

測定内容は、言語・数理・図形・論理・英語の基礎能力やストレス耐性、性格特性など多岐にわたります

実施方法はWeb受検とマークシート受検があり、初期費用0円で、1名から受検可能です。

費用は、マークシート受検が1人あたり通常版で1,980円(税込み)、ストレス耐性診断付きで2,475円(税込み)です。

Web受検は採用適性検査のセルフプランが1人あたり2,200円(税込み)、代行プランが3,300円(税込み)です。

電話サポートも無料で提供されます。

https://cubic-co.jp/about-cubic/

⑨Talent Analytics(旧3Eテスト)|エン・ジャパン

3Eテスト(Talent Analytics)

Talent Analyticsは、学歴・職務経歴では見えにくい「知的能力」と「性格・価値観」を可視化します。

測定内容はビジネスに必要な知的能力と、性格やキャリアに対する価値観です。実施方法はWebで、受検には約35分を要します。

費用は、100件以上でのベーシックプランが年間330,000円(税別)からで、1件あたり3,300円(税別)です。

小規模の導入はライトプランで、年間70,000円(税別)から、1件あたり3,500円(税別)となっています。初期費用・システム利用料はかかりません。

https://jinji-test.en-japan.com

⑩Compass|ING

Compass

Compassは、Web上で受検できるテストで、職業適性やストレス耐性、あるいはコミュニケーション能力などを測定します。

診断内容は、採用適性(148問)で、実施時間は平均20分です。対象は新卒採用、中途採用、既存社員です。特徴として、診断結果を即時表示し、バージョンアップも無料でサポートされることが挙げられます。

料金は通常プランで1人あたり2,200円(税込み)、年間の利用見込みが100名を超える場合には半額プランもあり、料金単価が1,100円、年間基本料110,000円(税込み)です。

https://ing-c.co.jp

5.適性検査で、採用のミスマッチを防ぐ

適性検査は、応募者の能力や適性を客観的に評価し、採用・配置の精度を高める重要なツールです。

実施手段やタイミングの選択、結果の活用方法を適切に設計することで、採用のミスマッチを防ぎ、効果的な人材配置や育成にもつなげることができます。

各企業の採用規模や目的に応じて、豊富な選択肢の中から最適なツールを選択することが重要です。適性検査を戦略的に活用することで、より質の高い採用活動と、採用後の効果的な人材活用が実現できるでしょう。

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